皆さんのご家庭に、使わなくなってそのままにしてある消火器はありませんか?
消火器の使用期限は5年です。たとえ未使用でも使用期限を過ぎた消火器は危険性が高いためすぐに処分する必要があります。
とはいえ消火器は頻繁に使うものではないので、いざ処分しようと思っても
『どう処分すればいいの?』
『処分費用はどのくらい?』
など迷う方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、家庭用消火器の処分方法や処分費用について詳しく解説していきたいと思います。
消火器は安全に処分するためにルールが決められているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
家庭用消火器の処分方法とは?
消火器は2005年にリサイクルが義務化されて以来、自治体でゴミとして処分することが出来なくなりました。
そのため処分する際は以下の方法のどれかで行う必要があります。
<方法1> 特定窓口に処分をお願いする
特定窓口とは、消火器の販売代理店や防災・防犯事業者が設置をしている窓口で、持ち込みまたは回収での引き取りをお願いすると消火器を処分してくれます。
メリットは、全国に約5,000ヵ所あり処分先を見つけやすいことと、回収に来てくれる窓口があるため重い消火器を運ぶ必要がないことです。
(必ずしも回収対応しているとは限らないので事前に相談しましょう。)
詳しい窓口の場所は消火器リサイクル推進センターのホームページで確認することができるので、どの辺りに窓口があるのか確認してみてください。
<方法2> 指定取引所に持ち込む
指定取引所は日本消火器工業会により指定された処分場所で、消火器メーカーの営業所や廃棄物処理業者が役割を担っています。
指定取引所は基本的に自分で持ち込むので運搬費が発生しないことがメリットですが、全国に200ヵ所ほどしかないため最寄りで利用できない可能性があります。
こちらも処分可能か事前に確認しておくと安心です。
もしくは、電話でも問い合わせすることができます。TEL:03-5829-6773(9時から17時まで)
<方法3> ゆうパックを利用する
最寄りに特定窓口や指定取引所がない場合は、ゆうパックを使って回収を依頼しましょう。
消火器リサイクル推進センターのホームページから『ゆうパック専用コールセンター』に電話予約すると、自宅に消火器を送るための専用ボックスが届きます。
ボックスに梱包した消火器を入れて発送すれば処分してくれるので、特定窓口や指定取引所に持ち込む時間ない人にもおすすめです。
ゆうパックで送れる消火器は、薬剤量が3kg以下または3L以下、個人のものであること(法人不可)という条件があるので注意してくださいね。
<方法4> 不用品回収業者に処分してもらう
不用品回収業者に処分してもらうことも一つの方法です。
皆さんのご近所でも軽トラックでよく回っていると思いますが、回収業者の多くは他では回収不可の「まだ使える消火器」を処分してくれるので、使用期限はまだあるけど引越しや遺品整理などで不要になったという場合にもお願いすることができます。
しかし便利な一方で、処分後に不当な高額請求や不法投棄など問題のある事業者もいるため業者選びは慎重に行いましょう。
消火器の処分費用はどのくらい?
消火器を処分する際には「リサイクル費用」という費用がかかります。
事前にリサイクルシールを購入して消火器に貼りつけてから、はじめて処分が可能となります。
(すでにリサイクルシールがついている消火器は必要ありません)
リサイクルシールの値段は消火器の種類・サイズによってさまざまです。
家庭用の小型タイプだと600~800円ほどで購入できます。
【リサイクルシール】
画像元:消火器リサイクル推進センター
また、家庭用消火器の処分費用は先ほど紹介した処分方法によっても違いがあります。
【家庭用消火器の処分費用 一覧】
◉特定窓口
(費用)リサイクルシール+保管費+(運送費)
特定窓口にて処分する場合は保管費がかかります。
消火器を自分で持ち込む場合は1本あたり1,500円前後。
回収をお願いする場合は運送費含めて2,000前後の費用がかかります。
◉指定取引場所
(費用)リサイクルシール代のみ
指定取引場所にて処分する場合、保管費は不要です。
発生する費用はリサイクルシール代のみになります。
◉ゆうパック
(費用)処分費+送料
ゆうパックを利用する場合は全国一律6,270円(税込)の費用がかかります。
処分費や送料などすべての費用が含まれています。
◉不用品回収業者
(費用)回収費用のみ
不用品回収業者に処分を依頼する場合もリサイクルシールは不要です。
回収費用として2,000~3,000円がかかります。
業者により費用の差があるため基本料金や追加料金をあらかじめ確認しておきましょう。
費用をかけずに家庭用消火器を処分する方法はある?
「なるべく費用をかけずに処分したい…!」という方は、消火器を買い替えることをおすすめします。
たとえば、家庭用消火器をはじめ様々な防災用品を取り扱っている消火器の通販サイト防災の総合デパート「くらし館」 では、新しい家庭用消火器を購入すると無料で古い消火器の引き取りをしてくれます。
画像元:防災の総合デパートくらし館
くらし館は防災の総合デパートというだけあり扱っている消火器が豊富です。
軽量タイプのものからおしゃれなデザインのものまで、従来の大きくて真っ赤な消火器だけでなく部屋に置いても違和感ない、そして女性やご年配の方でも扱いやすい家庭用消火器が取り揃えられています。
ちなみに、くらし館で販売されている家庭用消火器の価格は5,000~8,000円前後。
処分と新品の購入をまとめて出来るので、引き続き消火器を備えておきたいというご家庭は買い替えを検討してみはいかがでしょうか。
家庭用消火器を処分する時の注意点
家庭用消火器を処分する際、処分方法を間違ってしまうと中身が破裂して怪我や事故に繋がる恐れがあります。
処分するときは以下のことに気をつけましょう。
腐食した消火器は分解しないこと
使用期限を過ぎた消火器は変色や変形など腐食している可能性があります。
もろくなっている状態なので、無理に腐食部分を分解したり、薬剤を出してしまうと思いがけない事故に繋がってしまいます。
老朽化した消火器にはむやみに触れず、特定窓口へ相談をしましょう。
安全栓の確認
消火器を持ち込み、またはゆうパックで送る場合は安全栓が締まっているかを確認します。
安全栓がない消火器ものもあるので、その場合はストッパー部分をガムテープなどでしっかり固定して薬剤の漏れを防ぎます。
上からビニール袋をかぶせるとさらに安心です。
リサイクルできるのは国産の消火器のみ
特定窓口や指定取引場所でリサイクルできる家庭用消火器は国産の製品のみです。
エアゾール式消火具や外国製消火器は対象外となるので気をつけてくださいね。
消火器の処分方法は費用や手間を考えて家庭に合う方法を選ぼう!
今回は家庭用消火器の処分方法や処分費用についてお話しました。
消火器は購入したあとも定期的に状態を確かめておくことが大切で、もし破損や腐食している場合は安全を守るためにもすぐ処分する必要があります。
利用回数が少ないため、つい確認を忘れてしまいがちですが消防法により消火器の点検は6ヵ月に1回以上行うと定められています。カレンダーに確認日をメモするなどして忘れず確認できる工夫をしてみましょう。
そして、家庭用消火器を処分する際は今回お話した処分方法の中から、処分費用や手間などご家庭に合った方法を選んでみてくださいね。
正しい方法で安全に処分しましょう!