「家政婦」は一部の裕福な人達が利用するもの、と広く認識されていますが、それはひと昔前のお話。
いまどきの家政婦は、介護サービスが付随した業者も多く、家族の介護で自分の時間が持てない人や、一人暮らしのシニアのヘルプなど、介護保険の範囲ではお願いできない、具体的な家事サービスを受けられることが、特徴となっています。
介護だけでなく、妊娠中や出産直後、日々の育児に追われて、息抜きのできないママ世代、共働きで忙しく家事が行き届かない人も、家政婦を依頼するケースが増えてきているのです。
では、家政婦を依頼するときにかかる料金はどのくらいになるのでしょうか?
気になる相場や、月額の平均、どんな時に依頼するのか?など、気になる点について調べてみました。
目次
家政婦の利用料金の相場はどれくらい?
家政婦の基本的な相場は、1時間2,000~4,000円と言われています。
利用時間は一回につき2時間、もしくは3時間以上が多く、依頼内容や依頼時間によってまちまちです。
多くの業者では「お掃除セット」や「家事全般セット」など分かりやすいパック料金で表示して、料金の可視化を図っています。
月額での平均利用は22,000円前後で、週一の頻度で利用している人が多いようです。
また、家事だけでなく、同じような相場で介護も付随した家政婦紹介業者も増加中です。
それでも敷居が高く感じる人やお試しで利用したい人に「お試しプラン」や「ライトプラン」など気軽に試せるサービスを提供している業者もあります。
お試しプランは2時間で5,000円程度のリーズナブルな価格での設定が一般的です。
家政婦を依頼するなら、まずはお試しプランから始めてみるとよいでしょう。
曜日や時期、期間によって料金は変わるの?
家政婦は基本的に、曜日や時期、期間によって料金が変動することはなく、どの業者も一律の基本料金を設けています。
曜日や時期などで料金が変動するというよりは、状況によって追加料金やオプション料金が加算されるシステムが一般的です。
例えば、近年需要が高い、介護が付随するサービスでは、泊まり込みでの見守りをしてもらえるプランもあります。
その場合は深夜料金などが発生しますが、業者によっては、長時間や長期間の依頼で割安になるケースもあるので、そういう業者を利用するとよいでしょう。
延長料金や割増料金の相場は?
基本料金以外では以下のような料金がかかります。
延長料金
時間内に作業が終わらない場合、延長料金で対応することがあります。
10分単位~30分単位で設定されており、10分で500円、20分で1,000円、30分で1,500円が相場です。
延長する場合は、家政婦が自分で勝手に作業を延長するのではなく、クライアントに断って了承を得る事がマナーとなっています。
鍵の預かり代
クライアントが留守の間に家事を請け負う場合、スペアキーを預かって作業をします。
その鍵の預かり代が、有料の場合は1,000円ほどかかりますが、無料としている業者もあります。
早朝・深夜割増料金
泊まり込みの見守りの場合、業者によっては早朝・深夜割増料金が発生する事もあります。
相場は25%程度と見ておくとよいでしょう。
家政婦の指名料
業者によっては家政婦を指名できます。
その場合の指名料は、およそ500円が一般的です。
家政婦の交通費
家政婦の交通費は、プラン料金やパック料金などとは別料金です。
交通費は、家政婦を依頼した回数ごとに発生するので、予算を考える時に考慮に入れてください。
家政婦の料金は曜日や時期、期間にはあまり影響されず、時間やオプションによってプラスの料金がかかる事がある、と覚えておくと便利です。
家政婦の契約の種類って?
実は家政婦には、契約の種類が2つあります。
家政婦紹介所や派遣会社と契約をする場合と、雇用主との直接契約する場合です。
紹介所・派遣会社と契約
家政婦派遣を依頼する場合、こちらの契約形態が主流です。
紹介所・派遣会社へと依頼をして、家政婦を派遣してもらいます。
メリットとしては、家政婦としての技術が保証されている点が挙げられます。
それは、紹介元・派遣元が利用する側の要望を聞き、派遣する家政婦を選んでいるからです。
ただし、要望は「掃除をしてほしい」といったざっくりした依頼ではなく、「ガス台を重点的に、他は拭き掃除をするだけで十分」というようにわかりやすくすると家政婦との認識のずれが少なくなります。
一方でデメリットは、融通が利きにくいことです。
契約した内容以外の業務を依頼すると追加料金が発生するといったシステムをとっている紹介元・派遣元が多く、「ついでにこれもお願い!」と頼むことはできません。
場合によっては契約外ということで違約金が発生することもあります。
雇用主との直接契約
これは滅多にないパターンですが、まれに雇用主と直接契約を結ぶ場合があります。
一部の派遣会社では、雇用主が条件を提示して直接募集をかけるといったサービスを行っています。
この場合、雇用主が家政婦を選ぶことができるという点がメリットです。
また、派遣会社や紹介所を通して依頼する場合は業務に融通が利きませんが、直接雇用のため融通も利きやすくなります。
デメリットとしては、家政婦としての技術力が保証されていないということが挙げられます。
紹介元・派遣元が関与しないため、スキルが十分にない可能性があるのです。
料金の安さクオリティではどっちが重要?
家政婦の紹介業者の中には、料金の安さを売りにしている業者もあります。
過度なサービスを売りにしている業者や、料金安い業者が優良業者とは限りません。
一般的に家政婦の給料システムは時給制です。
業者が取り決めている料金が安いということは、そこに所属している家政婦の時給も安いと想定できます。
安い時給で、通常の家政婦の仕事をこなすとなると、どうしても仕事のクオリティを懸念せざるを得ません。また、時給はスタッフのモチベーションや熱意にも影響します。
家政婦の紹介業者を選ぶ時は、料金だけでなく、料金に見合ったサービスか、きちんと実績はあるかを見極めて依頼をすることが重要です。
Webサイトでの情報以外に、口コミや紹介サイドの情報なども参考し、何社か比較した上で、予算とサービスに見合った業者を選ぶことをおすすめいたします。
どんな人が家政婦を依頼・利用しているの?
育児や介護の合間に息抜きをしたい人、仕事が忙しくて家事ができない人、長期不在の間に家を守って欲しい人、そのケースは様々ですが、昔のように「一部の人達のサービス」ではありません。
年齢も30代~40代の子育て世代や、要介護者を抱える家庭が増えています。
実際に家政婦をお願いするのはどんな人なのでしょうか?
タイプ別にご紹介いたします。
仕事や子育てに追われているファミリー世代
息つく暇もないほど、仕事や家事、子育てに追われ、ストレスをためてゆく人は少なくありません。
フルタイムで共働きの人は、土曜日の午前中に家事サービスを依頼し、残りの週末をゆっくり過ごす、というスタイルの人がいるようです。
また、赤ちゃんや妊婦さんのいる家庭でも、出産前後に家政婦をお願いするケースもあります。産後うつの抑止にもなるため、妊婦向けのプランも需要があります。
長期海外出張の人
家を長期に留守にすると、家が傷んでしまいます。
長期の海外出張などで家を留守にする人の中には、家に風を入れたり、掃除をしたりなどで家を守ってもらいたい人が家政婦を依頼する事があります。
長期の海外出張の場合は、家政婦も長期で雇われる傾向にあるようです。
家に要介護者がいる家族
訪問介護では手が出せない料理や、掃除などを代行してもらうために介護付随の家政婦をお願いするケースがあります。
介護付随の家政婦は、介護も家事も柔軟に対応してくれるので、仕事で日中家にいない人が依頼します。また、日々の介護に追われて寝る時間もない、という人が、泊まりの見守りサービスを利用する傾向が多いようです。
介護は家政婦さんにお任せして、朝までぐっすり眠る事ができるので、介護疲れの人の癒しが期待されます。
独居老人からも介護と家事の両方を、訪問介護ではなく、家政婦に依頼するケースが増えているようです。
その他のケース
意外に多いのが「お寺からの依頼」です。
跡取りのいないお寺では、住職以外の人出がなく、本堂の掃除などに手が回らないため、家政婦を雇うお寺があるようです。
また、シニアでない単身者の男女からの需要も増えてきています。
このように、それぞれの家庭の事情によって、そのニーズにあった家政婦が派遣されています。
依頼主によってはお得なプランも
先ほど、利用料金や相場のところで少し触れた「プラン」について、見ていきましょう。
依頼主によって便利なプランを設けているところもあります。
お試しプラン・トライアルプラン
冒頭から何回か出てきていますが、初回1回のみ使えるお試しプランは「家政婦に依頼したいけど迷っている」方にとっておすすめのプランです。
1時間の利用料金が割安になっていたり、利用時間が短かったりとプラン内容はそれぞれ異なります。
また、初回限定のプランになるので、延長できない場合もあります。
時間内に作業が終わるように、依頼内容を明確に伝えると良いでしょう。
スポットプラン
トライアルを経て定期的に依頼することも可能ですが、スポットで依頼することも可能であることがあります。
例えば引っ越しの準備であったり、大掃除前の時期であったり、衣替えの時期といったそういう時にだけ依頼することも可能なプランです。
ただし、この場合は家政婦からすれば単発の仕事になるため、家政婦を選ぶことができないことがあります。
「思ったような仕事をしてくれない」ということにならないように、やはり依頼内容ははっきり伝えることが大切です。
妊婦さんや出産前後のプラン
妊婦さんは体調の変化が激しいものです。
妊娠初期、つわりがひどい時は起き上がるのもつらいんです。
そんな時は、家事まで手が回りません。
食べ物やにおいでつわりがひどくなる人も多く、料理も負担になりがちです。
また、出産前はお腹も大きく、家事をするのも一苦労です。
出産後は赤ちゃんを見ながら家事をしなければならず、ママさんにはかなり重労働になります。
そんな時に頼めるプランが妊婦向けや出産前後のプランです。
1回2~3時間、掃除・料理の作り置きなどが割安で頼めることもあります。
単身者プラン
単身一人暮らしも、日々仕事が忙しく家事が追い付かないという方が多いです。
特に洗濯物はたまりがちになる方も少なくありません。
そういった方は洗濯中心のプランがおすすめです。
こちらも単身者向けの割引サービスを設けているところがあります。
家政婦依頼料金の支払い方法は?
支払い方法は家政婦紹介所や派遣会社によって異なります。
また、スポット(単発)依頼か長期依頼なのかでも変わります。
いくつか紹介所・派遣会社の支払い方法を見てみましょう。
家事代行大手「べアーズ」の場合
ベアーズの場合、定期的に依頼する場合はクレジット決済になります。
対応しているクレジットカード会社はVISA、Master Card、JCB、AMEX、Dinersの5つです。
また、スポット依頼の場合は後払いになります。
家政婦が作業をした後に請求書が送られてくるので、請求書発行から14日以内に利用料金を支払う必要があります。
支払いはコンビニでも可能ですし、郵便局・銀行での振込、LINE Payも利用可能です。
後払い手数料もかかりません。
関東・東海に展開している「かじまある」の場合
関東と東海地方の一部に展開している「かじまある」は、定期依頼の場合は振込・口座振替・クレジット決済の3つから選択可能です。
ただし、口座振替は銀行申込みが必要なので初月のみ振込かクレジット決済になります。
一方でスポットでの依頼は利用日の1営業日前15時までに事前振込をするか、クレジット決済の2パターンです。
例えば月曜日に依頼するとなった場合、金曜日の15時までに指定口座まで振り込む必要があります。
家政婦から見た、家政婦を利用するメリット
家政婦から見た家政婦を利用するときのメリットについて、少し触れたいと思います。
家政婦の仕事というのは、介護保険と違ってサービスに制約がありません。
また、契約時間内であれば、じっくりと介護が必要な方と関わることができます。
そのため、介護にやってくるヘルパーよりも良い信頼関係を気付くことができるのです。
その他にも話し相手を求めて家政婦を依頼される方も多くいらっしゃいます。
家政婦の依頼料金は1回2,000円から
家政婦の依頼にかかる料金をまとめると以下のようになります。
・依頼料金は1回2,000円~3,000円
・リーズナブルなお試しプランを設定している業者もある
・土日祝日、時期や季節などでの割増はないが、時間外やオプションなどで別料金が発生することがある
・単発依頼よりも長期的に依頼した方がお得になる業者がある
介護付随の家政婦サービスの場合、同じ人に長期間依頼した方が安心できるという声も多くあります。
その場合に気になるのは料金ですが、世田谷区の介護付随サービス会社さくらケアでは、長期間依頼すると料金が割安になるシステムになっているようです。
リピーター率も高く、同じ人に長く手厚い家事サービスをゆだねる事ができるので、さくらケアをおすすめします。