家政婦とヘルパーを併用するための条件は?働く側と利用する側のメリットや求人について

両親や祖父母と同居の人など、自分の家に介護が必要な人がいる場合、介護対象者の面倒を見る義務が実子にあることは、法律で定められた当たり前のルールです。
しかしながら、共働き家庭など、普段の仕事が忙しい場合、介護の時間を十分取ることができませんよね。

そこで、介護のプロであるヘルパーを利用して介護をサポートしてもらうことになるのですが、実は、家政婦とヘルパーを併用することができるのだとか。

ヘルパー単独でも介護が必要な人の身の回りの世話などをやってくれるので、利用する側にとってはそれだけでありがたい存在なのは確かですが、しかしながらご家庭によってはヘルパーを利用される側の要求が業務内容を超え、家政婦がおこなうような仕事を求める人も多いようです。
しかし、ヘルパーは法で定められた以上のことをおこなうことは禁止されているので、たとえば介護対象者の配偶者の食事の用意など、頼まれてもおこなうことはできません。

家政婦とヘルパーって似ているところもあり、どこまでが家政婦でどこまでがヘルパーの仕事なのかをご家族に一つずつ説明して理解してもらう作業はなかなか骨が折れることです。
でも、もし一つの家庭で家政婦とヘルパーを併用できれば、ヘルパーではできなかった範囲の仕事にも柔軟に対応することができるのです。

「忙しいので介護だけでなく、同居している家族の食事の支度や共有部分の掃除なども一緒にしてほしい…」
「介護保険の規定ではやってはいけないけどやってあげたい」

そんな利用者側・働く側どちらの二ーズをかなえるには、家政婦とヘルパーを併用するのが一番!
今日は、家政婦とヘルパーを併用するための条件やサービスを受ける側、働く側のメリット、家政婦・ヘルパー併用求人についてお話します。

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家政婦とヘルパーの仕事の違い

家政婦とヘルパーは、依頼を受けた家に行き、掃除や家事などのサービスをおこなうという点では似ていますが、誰に向けたサービスかという点や雇用契約の結び先などが大きく異なります。
そこで、家政婦、ヘルパーの仕事範囲について簡単にまとめてみました。

家政婦の仕事範囲

家政婦は企業から雇われるのではなく、各ご家庭と直接家事使用人(いわゆるお手伝いさん)として雇用契約を結びます。

家政婦は何をするかというと、主に家の掃除・洗濯および衣類の整理・食事準備および後片付けなどの家事全般をおこないます。
また、生活必需品の買い出しや留守番、話し相手など、ご家庭の希望に沿ってさまざまな業務を行いますが、資格が必要な介護業務やお子様の世話などは、基本的には対象外となります。

ヘルパーの仕事範囲

対してヘルパーは、ヘルパーを派遣する企業と雇用契約を結び、労働基準法が適用される労働者という立場にあります。
介護対象者の食事・排泄・入浴介助や食事の用意、生活用品の買い物、病院への通院介助や外出時の付き添いや健康管理などの業務を、あらかじめケアマネージャーによって決められたケアプランに従っておこないます。
あくまでできる業務は介護保険で対応できる範囲と定められているため、たとえば夫が妻を介護しているご家庭の場合は、介護対象ではない夫の食事の用意や洗濯など、業務の範疇を超える仕事をおこなうことはできません。

家政婦とヘルパーを併用すると介護保険の範疇を超えた仕事ができる

特にヘルパーのできる仕事は制約が大きく、介護保険法で禁止されている事項は利用者の希望に応えたくてもおこなうことができません。
家政婦のみ、ヘルパーのみ利用しているご家庭では、どこまでがOKでどこからがダメという線引きが必要となります。
しかしながら、家政婦とヘルパーを併用すればその線引きが不要になるため、満足いくサービスを受けることができるのです。

家政婦とヘルパー業務を一人でおこなうための条件

家政婦とヘルパー業務を1人で併用して行うことは、平成17年9月に厚労省により認められています。
ただし、家政婦とヘルパーを分けて併用する場合と異なり、1人の人物が両方の業務を兼務するためには、一定の条件が必要となります。

たとえば、1日8時間労働の場合、それぞれ4時間ずつヘルパーと家政婦の仕事に充てたとすると、ヘルパーとして働いた時間は介護保険の1割ほどの負担として計算され、家政婦として働いた時間は勤務時間から介護保険対象の時間を引いた金額(この場合は4時間分の金額)が利用者負担として計算され、その二つを合計した金額が実際に請求される金額となります。

条件を満たせば住み込みによる家政婦サービスを介護保険と併用も可能

通常は家政婦サービスは介護保険外となるため、住み込みでの家政婦サービスと介護保険との併用ができず全て実費扱いになるのですが、一定の条件を満たせば24時間の内、訪問介護のサービスを行った分を介護保険に充てることができます。
その条件とは、要介護度が4もしくは5の重度介護の方、もしくは認知症により徘徊、異食、不潔行為が見られる方、火の不始末など常時見守りが必要とされる方や独居または独居に準ずる状態にある方であることです。
条件を満たした方は、ヘルパーが住み込みの家政婦サービスを介護保険と併用しておこなうことができることを認められています。

この場合、通常実費支払いの家政婦サービスが一部介護保険の対象となり、金銭的に多少負担が軽減するので、もし対象となる人は利用を考えてみてもいいのではないでしょうか。

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家政婦とヘルパーを併用した求人のメリット

家政婦とヘルパーを併用した仕事は、働く側にとってどんなメリットがあるのかメリットについてまとめてみました。

メリット① スケジュールの融通が利く

家政婦とヘルパーを兼務して働くことは、何と言ってもスケジュールの融通が利きやすいというメリットがあります。
家事の合間にちょこっとだけ働きたいという人は週1回、1日3時間の短い時間での勤務もOKですし、もっとたくさん稼ぎたい人は週5以上や泊りでの勤務もできるなど、希望に応じてスケジュールを決められます。
1日中は無理だけど、ちょっとしたすき間時間に仕事をしたいという方にもおすすめワークなんですね!

メリット② 複数件数を掛け持ちするヘルパーよりも安定して仕事ができる

訪問ヘルパーの場合、稼ぐためには1日に何件も訪問先を掛け持ちしなくてはいけないため、移動も含めて大変ですが、家政婦と併用することで1つの訪問先で長時間仕事をおこなうことができます。

メリット③ 仕事の幅が広がる

前述した通り、家政婦とヘルパーサービスを併用することで、介護保険の範囲だけではカバーしきれなかったこともおこなうことができ、介護業務以外のスキルも上がります。

介護保険の計算などは少々ややこしくなりますが、ヘルパーと家政婦を分けて利用するよりも同じ人物が業務をおこなう方が、同じ業務が重ならず効率よく進めることが大きなメリットといえるでしょう。
これは、働く側、雇う側どちらにとっても大きなメリットではないでしょうか。

ヘルパー併用家政婦求人はどんな媒体で募集している?

家政婦とヘルパーを併用した求人は、家政婦代行サービスを提供している企業で募集がかけられています。
たとえばさくらケアでは家政婦・介護サービスの両方を兼ね備えた人材を提供しているため、ヘルパーだけだと給料が不安定、介護保険の制約を気にせず仕事をおこないたい、ヘルパーだけでなく家政婦の仕事にも興味がある人にはぴったりだと思います。

ヘルパーの資格を持っていることが応募条件

家政婦とヘルパーの仕事を同時に請け負うためには、ヘルパー2級以上の資格が必要となります。
結婚や出産前に介護士の資格をしていてその後専業主婦になったという人などには特におすすめの仕事かもしれません。

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介護資格を持っているなら、絶対に家政婦とヘルパー併用求人がおすすめ

訪問介護で訪れるご家庭の中には、高齢の配偶者が介護をしている場合もあり、介護者自体も家事に負担を感じていることが多いのは現状です。
しかしながら、ヘルパーとしてだけだと決められた業務しかこなせず、高齢の配偶者の分の家事負担を軽減することはできません。

そこで、家政婦と併用することができれば、どこまでが介護保険の範囲内かを気にすることなく仕事を進めることができます。
また、ヘルパーとして働くよりも安定して長期的に働くことができるため、介護資格を持っているならぜひ家政婦とヘルパーを併用している求人にトライしてみてはいかがでしょうか。